FT8での海外交信を始めて半年ちょっとで、ついにDXCC 100を達成!
思い起こせば23年前、はじめて無線の免許を取り、そして無線局を開設したとき、いつかはDXCCにチャレンジしたいとは思っていました。
アマチュア無線を始めれば多くの人が見る夢です。
とはいえ自分のライフスタイルを考えると、住まいはおそらく一生アパマンで、一戸建てに住むのは難しいだろうと今も昔も踏んでいますから、そうなると立派なアンテナを立てるのは無理。そして出力もほどほどという生活。これでは並み居るビッグガンの局に太刀打ちもできず。
ですから、自分には見果てぬ夢だと思っていました。
ところが……。
そう、FT8の登場です。
これなら私のようなアパマンハムでベランダにモービルアンテナ&数十ワットの出力で世界と交信できて、いつの日にかはDXCCも100くらいはいけるのでないかと密かに思い始めます。
しかも今はLoTWがあり、QSLカードの到着を待たずとも、QSLの確認がオンラインで取れてしまう時代ですからし、紙のカードがなくても、DXCC 100くらいであればLoTWだけで完結しそうです。
しかも今やサイクル25!
これはやるべきでしょう!
そして、今年4月中旬にベランダのホイップアンテナを新しいものに変えて(コメットのUHV-10)チャレンジ開始。アンテナを変えたその日、4月17日にアメリカの局とのQSOを皮切りに次々と初エンティティーが増えていきます。
10Wの運用ですが、当初は本当に面白いくらいに取れるのです。サイクル25のおかげもあると思います。こんなに海外QSOって楽しくて簡単なんだ!
仕事の合間にQSOするだけでも、毎日、数エンティティーずつ取れていきます。1ヶ月ほどで50カ国以上!ただ、QSLの確認が取れるまでは時間がかかります。これは相手のあることなので仕方ないですよね。交信直後にLoTWに記録をあげて下さる方もいれば、数ヶ月かかる方も。従って、1ヶ月たった時点で、QSLはまだ30カ国に届きませんでした。
面白さにすっかりとハマり、無線機をそれまでのIC-705からIC-7300に変更します。こちらで通常は20W~30Wでの運用。100W機ですが最大50Wまで出ることができます(アンテナ~UHV-10の耐入力がデジタルモードでは50Wまでとなっているため)。
その後もQSLとなったエンティティーは徐々に増えていきますが、仕事が多忙を極め、また、親の介護の問題が持ち上がります。それでも、短時間でもできるだけ無線機をオンにするようにした結果、9月にはQSOしたエンティティーが80を越え、QSLとなったエンティティーが70になります。
この頃から、良く言われることですが足踏み状態となります。なかなか新エンティティーが増えずにいます。
でも、若い頃と違い、のんびり無線を楽しむというスタンスを続けます。
交信するたびにQRZ.COMで相手局のプロフィールを眺め、そして、そのエンティティーをネットで調べて、「へぇ、こんな所なのか!」と驚いたりして思いを馳せる。さらに、いまQSOしたばかりの無線局の所在地あたりをGoogleのストリートビューでバーチャルに散歩……、あ、アンテナが見える!こちらが先ほどQSOした局長さんのお家かな……と、これがまた楽しい一時なんです。無線をやっていなければ、バルバドスとか、バレアレス諸島なんて、なかなか調べる機会もなかったことでしょう。
ゆっくり、じっくりと日々のQSOを続けた結果、開始以来半年待たずして10月上旬にはQSOしたエンティティーは100を越えます。そして、LoTWでのQSLは80を越えます。
そして、ついに11月12日、それまでにQSOしたエンティティーは123。そしてLoTWでのQSLがこの日、ウズベキスタンが加わり、ようやく100となりました!
FT8での海外QSOを始めて7ヶ月近く、正確には210日で達成したことになります。
すぐに申請をLoTWのみの結果で出しておきました。こちらもネットで簡単にできてしまうのですから……。いやはや、凄い時代です。
それにしても、23年ぶりに叶った夢。しかも短期間で!これは嬉しかったですねぇ……。
もちろん、SSBやCWで、そしてLoTWのない時代にDXCCを取られた方々のご苦労から考えれば、ずっと楽してのDXCCですから、申し訳ないという気持ちもあるのですが……。
でも、サラリーマンを定年退職した後の楽しみとして始めたFT8で(結果は自営業で仕事が忙しくなってしまいましたが)、こんなにも手軽にスリリングで楽しい半年を味わえたこと、感謝しています。無線をしていて本当に良かったです!
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