CQ WPX ~ JTAlertで「Wanted Prefix(es)」アラートを設定するのに躓いた話 ~ その2

2024年3月27日



ご覧のように無事に設定できました!

最初にご注意:私はPCの素人です。ここに書いた内容はそんな私が体験したことをそのまま書いています。間違いも沢山あると思います(ご指摘いただければありがたいです)。皆さんも同様の事を試される場合は、どうぞ専門家のアドバイスを聞いてくださいね。自己責任でお願いします。またログデータというアマチュア無線家にとっては大切なものを扱います。くれぐれもバックアップを取られるなりして、データはしっかりと守ってくださいね。

前回(こちらの記事)書いたようにFT8でのDXCCエンティティーが伸び悩みはじめ、突然「CQ WPX」というアワードを狙おうと思いたちました。自分のプリフィックス数はLoTWで確かめることができるので、見てみるとDigitalで260。あと40となると、サイクル25が絶好調の今、アパマンハムの私でもさほど大変ではないと感じたからなんです。

ただ、問題はスピード勝負のFT8でのQSOの最中に、どう、未交信プリフィックスを選り分けるのか?

そこで、調べてみたところJTAlertには「Wanted Prefix Alert」という機能があることを見つけます。まだ未交信のプリフィックスの局が出てくると、画面の色分けと音声で知らせてくれるという便利なものです。

そして、それを実行しようとしたところで躓きました。JTAlertのログ機能をオフにしていたため、交信済みプリフィックスを抽出することができないことがわかったんです。そしてあきらめたところで前回は終了。

どうにも悔しくて、何か方法がないかと調べていたのですが、わかってきたポイントとしては以下の通り。

・JTAlertのログではプリフィックスもデータの一つとして保存するようになっており、それを元にアラートが出来るようになっているようだ。

・従って、同じようにプリフィックスを一つのデータとして保存した形のログファイルがあれば、それをJTAlertに読み込ませてアラートを作成することができそうだ。

と言う簡単な理屈にはなるのですが、私の場合、頼りにしているWSJT-Xのログファイルとハムログのファイルにはプリフィックスの区分けデータがないのです。

じっと固まっていたのですが、突然、思いついたんです。

あれ?そうだ!

昨年の4月にFT8を始めるのにあわせて、自分は定期的にLoTWへ必ずWSJT-Xのログファイルを転送しているよね。WPXの達成状況をLoTWで見ることが出来るということは、きっとLoTW側でわざわざその区分けをしてくれているに違いない!そこからログをダウンロードできないだろうか。その中身を見てみれば、プリフィックスが区分けされているかも!

そうひらめきました。

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そこで、LoTWのページに行き、さっそくデータをダウンロードしてみます。

「Your QSOs」タグから「Download Report」という項目を選ぶとダウンロードのページが出てきますから、そこで細部の指定をした上で「Download Report」のボタンをクリック。
https://lotw.arrl.org/lotwuser/qsos?qsoscmd=adif

うん。簡単。すぐに
「lotwreport.adi」
というファイルがダウンロードできました。

この中身を見てみると……。おお、確かにadi形式の自分のログだ。

しかも、ちゃんとPrefixが区分けされている!素晴らしい!!

というわけで、このまま利用……と思ったのですが、そこでさらに考えます。

これってQSL(コンファーム)された局だけだよね。QSOしたすべての局のデータの方が良くない?

ふーむ。どうしよう。

ここでちょいと寄り道を……。

再びグーグルさまさまに頼ってみると、お世話になっているJL1JVTさんのページがヒットします。
https://jl1jvt.cocolog-nifty.com/blog/2020/09/post-0acf84.html

なんと、外部サイトを通して、LoTWから自分がアップしたすべてのQSOがダウンロードできるというのです。

こちらのサイトです。安全性についてはわかりませんので、ご利用されるときには自己責任でお願いしますね。
https://www.rickmurphy.net/lotwquery.htm

というわけで、とりあえず試してみたところ、無事にダウンロードできました。そして、データを見てみると……。

おおお!見事に全部のQSOだ……と思ったら、意外なことがわかりました。

<APP_LoTW_OWNCALL:6>JA1AIM
<STATION_CALLSIGN:6>JA1AIM
<MY_DXCC:3>339
<MY_COUNTRY:5>JAPAN
<中略>
<CALL:6>JN1L**
<BAND:3>10M
<FREQ:8>28.07514
<MODE:3>FT8
<中略>
<PFX:3>JN1
<中略>
<CQZ:2>25
<ITUZ:2>45
<eor>

と言う風に、ちゃんと区分けされているのですが、良く見ると、そうでないQSOデータも。しばらく見てわかりました。区分けされているのはQSLとなった局のみ。

なぁるほど、というわけで、ここまでする必要はなく、最初の、普通にLoTWの「Downloard Report」から得たadiファイルで十分ということになります。

つまり私の目的ではこの全QSOデータは必要ありませんでした。でも、何かしらの事情で欲しいという方もいらっしゃるでしょうから、ご参考までに記しておきました。OMさんに感謝です!

さて、というわけで自分の全てのQSOではなくQSLされたデータの参照となりますが、それでも今の状態からは猛烈な進歩で助かります。今後は定期的にダウンロードして、ログファイルとしてJTAlertに読み込ませることにしましょう。

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嬉しい気分で最初にダウンロードしたデータ「lotwreport.adi」を「log.adi」に名前を変更し、所定のフォルダー
C:\Users\***\AppData\Local\HamApps\***\logs\JTAlertX(アスタリスクは皆さんの環境によって変わります)
に入れて、それまでのlog.adiと置き換えます。もちろん、念のため、それまでのlog.adiはバックアップをしておきます。

そして、改めて、JTALertの「Settings」→「Manage Settings」→「Logging」→「Standard ADIF File」を選び、ログファイルを再度「Select」して指定(これをしないと新しく置き換えたファイルを読んでくれませんでした)。

そしてJTAlertを終了させて、再び立ち上げます。

手順を踏まないとQSOが終わってデータを
保存しようとしても上のような事に
きちんと再指定をし、再立ち上げをすると……

そして、先日の手順をもう一度。「Settings」→「Manage Settings」→「Rebuild Alert Database」で、「Wanted Prefix」の項目に行き、「Rebuild」

うん。今度はしっかりと読み込んでるぞ!

そして「OK-Apply」ボタンを押します。

さぁ、念のため、「Wanted Prefix」→「Bands」を見てみると……

やった!

Not NeededのPrefixesが沢山表示されています。(今回の冒頭の写真)

これで安心!

というわけでさっそく「Wanted Prefis」の最初にある「EnableWanted Prefix Alert」にチェックを入れます。

そして、JTAlertの画面を注視すると……、

オレンジ色がWanted Prefixの表示!

あわわわわ……、

ほとんど全ての局がアラートになっていますぅぅぅぅぅ。

そしてPCのスピーカーからはひっきりなしに「New Prefix!」の声が。

そっか、自分の場合、まだまだ交信数が少ないのでこんな風になっちゃうんですねぇ……。とまぁ、ここまで頑張っておいて「トホホ」の笑い話ですが、とりあえず、一つ一つ、未交信プリフィックスと交信していきましょう!

あと40取れば良いのですから!

そしたらAlertは停止させて、元のように気にせずにのんびりとやっていきましょう!

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